キズだらけになった腕を精一杯伸ばし すべてを手にしようとしてた ひからびた心の奥で わずかに残る痛みを 押し潰すように目を閉じる 薄れた古すぎる記憶と共に 遠ざかるすべてが霞んで見える 不自然に歪んだ景色 叶うことない夢をまた目指して 鳥が行く先は揺れる蜃気楼 憎しみだけが棲む心に わずかに触れたい優しさを 気付かぬ振りして突き放す 一人で歩けなくなりそうだから 誰かがくれた笑顔に背を向けてしまえ いつか失うものならば 壊し続けた絆の欠片だけを ひと握りだけ胸のポケットの中へ 心に広がる砂漠 今潤すのは 時折こぼれた涙 精一杯伸ばした傷だらけの腕 受け入れてくれるのは揺れる蜃気楼