Ohara Yuiko

Hajimari no Natsu

Ohara Yuiko


みじかいかげをぬけてはしゃぐとりのむれ
おいかけておいこしてまるでぼくらのよう

なつがきたとつげるように
なみはひかりそらをてらす
なんてことのないひさえきらりきらりかがやく

かぞえきれないやくそくをかわしたたいようのした
まぶしくてみえないあす
まだはじまりのなつ

さどるがあついひにはたちこぎじてんしゃ
ほんとうはいちびょうでもはやくつきたいから

かぜがそよぐおかのうえで
ふたりきょうもあいかわらず
ほてるほほをさますように
まちをながめていた

ゆうだちのくもをみつけてあまやどりのやねのした
かえれないままでいい
まだこのままでいたい

このなつがおわるころに
おもいではどれほど
ひとつずつひかるかけらかさねて

かぞえきれないほしをみよう
ひみつのきちをつくろう
ゆるやかにながれてぼくらのじかんよ

かぞえきれないやくそくがきょうもふえますように
まぶしくてみえないあす
まだはじまりのなつ
まだつづきますように

まだいはじまりのなつ

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