Ningen Isu

Ringo No Namida

Ningen Isu


やまのかけすがあはれとなくたびに
むらのむすめはりんごをひとつもぐ
なぜなぜりんごはおもう
どうしてひとりになるのかな
でもでもりんごはつげる
ちち(とと)さまはは(かか)さまおさらばじゃ

りんごりんごりんごりんごのかなしみかごのなか
りんごりんごりんごりんごのかなしみかごのなか

あるよるをばばがろばたでいうことにゃ
ひとにかわれてりんごはあかいとさ
なぜなぜりんごはおもう
どうしてうられてゆくのかな
でもでもりんごはつげる
あに(あに)さまあね(あね)さまおさらばじゃ

りんごりんごりんごりんごのかなしみかごのなか
りんごりんごりんごりんごのかなしみかごのなか

じゅうごじごじゅうよんふんあおもりはつうえのゆききゅうこうつがる
りんごはきょうもうられていく

おいわきやまのふもとではおさるのやさぶろうやさぶらしゅをふって
かじるりんごもめにしめてきしゃはじよんからじょんからと

ながすなみだのちのいろはついにりんごをあかくしめ
つきよにほたるもさびしがりきしゃはじよんからじょんからと

りんごりんごりんごりんごのかなしみかごのなか
りんごりんごりんごりんごのかなしみかごのなか