Nao Toyama

大切のつくりかた (taisetsu no tsukuri kata)

Nao Toyama


少し遠くの街に灯がともる
地平の先に明日を眺めて

はしゃぐ足音 急ぐ家路を辿っていけば
穏やかな食器のリズム
もうすぐ会える 大切な場所

こんな日々は ありふれているけれど
どこにいてもかけがえなく思うよ
泣きたいときも 強くなれないときも
ずっとそばにいるよ

ひなたのようなぬくもりを頬張って
ねえ、こっち見て 美味しい顔を見せて
それだけで愛しくて
ああ、幸せ

数秒前の景色も流れて
足を止めても過去になっていく

花も草木も 風の匂いも 忘れないように
ゆっくりと募る思いを
残さず言わせて 不器用だけど

どんな日々を手作りしていこう?
何もかもが まるで違っていても
笑顔をくれる 気持ちを分けてくれる
それで生きていける

ひなたのようなぬくもりが満ちるよ
この部屋には大切が溢れている
これからも育てよう
いつまでも そう、いつまでも
和やかな食卓は続いていく