Kaoru Kurosawa

After The Rain

Kaoru Kurosawa


なみだをふきなよもう
ひとがみているよほら
こころでないてたのはぼくのほうだよ

あめがふっていた
いまならきこえないとわかっていたから
ぼくはあなたへのいいわけをささやいた

Rainおもいでをけしてくれ
ふたりだきあうあのなつのまぼろしを
Rainたとえこれからのひびのなかで
ときめくこいにおちても
あなたをわすれるじしんがないよ

あれからいくつものなつが
とおりすぎていったけど
うたかたのこいはただ
きえゆくばかり

あめがふっている
あんなにわすれたいとねがっていたのに
ちかごろはすこしなつかしいあのいたみ

きっとぼくらはそばにいるよ
すれちがうでんわのようにね
あめのときにはぼくもぬれてる
ちかくでとおいどこかで

Rainおもいでをつれてきて
ふたりはしゃいでかさもさずあるいた
Rainわすれずにわすれられずに
いまもあのあめをおぼえてる
Rainあなたはぼくをゆるさないで
このつみのいたみだけが
ただしいみちへとぼくをみちびく

たぶんもうすぐだれかをあいせるはずさ