Ishikawa Chiaki

Vermillion

Ishikawa Chiaki


ヴァーミリオン ぼくらは生きることにしがみついていたけれど
ヴァーミリオン それをかっこ悪いとは思わない

まっすぐすぎるきみだから
じぶんの椅子が見えないと
ふゆの枝のようにぽっきり折れるようで心配なんだ
あの日丸めたままの髪切れを押し付けて走ってった
ぼくを覚えていて
ゆびで文字をなぞっては 大声で泣いたゆうぼえ

ヴァーミリオン ぼくらは生きることにしがみついていたけれど
ヴァーミリオン それをかっこ悪いとは思わない

知らぬ間に作ってた
かすり傷から溢れる
その明けく愛しいもの
手を触れずに見つめていたよ

窓の外の気配にきみの名を呼びながらしゃがみこんだ
ぼくはこの世界のすべてを知ってはいけない
たとえきみを失くしても

ヴァーミリオン ぼくらの中に静かに流れてるものは
ヴァーミリオン あの空より明けく激しいものだよ
明けく激しいものだよ

無性に喉が渇くのはぼくに生まれ始めた
生きたいという叫びたいほどの真実

ヴァーミリオン ぼくらは生きることにしがみついていたけれど
ヴァーミリオン それをかっこ悪いとは思わない
ヴァーミリオン ぼくらの中に静かに流れてるものは
ヴァーミリオン あの空より明けく激しいものだよ
明けく激しいものだよ