Hiroji Miyamoto

Ihoujin

Hiroji Miyamoto


こどもたちがそらにむかい
りょうてをひろげ
とりやくもやゆめまでも
つかもうとしている

そのすがたは
きのうまでのなにもしらないわたし
あなたにこのゆびがとどくとしんじていた

そらとだいちがふれあうかれかた
かこからのたびびとをよんでるみち

あなたにとってわたしただのとおりすがり
ちょっとふりむいてみただけのいほうじん

いちばえゆくひとのなみに
からだをあずける
いしだたみのまちかどを
ゆらゆらとさまよう

いのりのこえひずめのおと
うたうようなざわめき
わたしをおきざりに
すぎてゆくしろいあさ

じかんりょこうがこころのきずを
なぜかしらうめてゆくふしぎなみち

さよならだけのてがみ
まよいつづけてかき
あとはかなしみをもてあますいほうじん
あとはかなしみをもてあますいほうじん